Marou x NGS

東南アジアのモダンアートコレクションで世界一を誇るThe National Gallery Singaporeからベトナムを代表するプロダクトとしてMAROU(マルゥ)と特別なチョコレートを作りたいというアプローチがありました。

建築をモチーフにしたいという彼らの要望をうけてMAROUとriceが着目したのは「歴史・現代・超越」という美術館の空間的なテーマでした。ファサードにそびえる歴史的な柱。木の枝を模したモダンな支柱。自然光のふりそそぐアトリウム。こうした建築的特徴からインスパイアされたスタンダード、チリフレーバー、そして海塩のチョコレートが考案されたのです。

これら特別なチョコレートを包むパッケージにriceが選んだのはベトナムの伝統的なドンホー版画でした。テラコッタから朱を、藍から緑と青を、竹の葉を焼いた炭から黒を、貝殻の粒から白を。木の皮に砕いた貝殻をまぜて作る紙に、こうした自然由来の顔料で色を刷りだすドンホー版画はベトナム北部の小さな村で受け継がれてきたものです。500年以上にもわたってこの伝統を守ってきた家族の協力をえてriceは柱・枝・海塩をモチーフにした手彫りの版画を作り出すことができました。このチョコレートは一枚一枚が異なる表情をもつベトナムの伝統芸術で包まれているのです。

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