ベトナム・ホーチミンで愛されてきたライフスタイルショップL’Usine（ルージン）。国内外への店舗展開をみすえたリブランディングにおいてヒントになったのは、ホーチミン／サイゴンへの想いでした。

地元の人が愛着をこめて呼ぶホーチミンの旧称「サイゴン」に象徴されるように、穏やかでありながらカオティックでもあり、複雑な歴史を背負いながらもダイナミズムの只中にあるこの街は、わたしたちriceにとっても特別な場所です。L’Usineが体現するのは、そんなコスモポリタンなサイゴンのライフスタイルでした。都市の歴史をさかのぼるリサーチから、クラシカルでありながらもコンテポラリーなタイポグラフィが生まれ、アーカイブから見つけ出された形象がグラフィックのモチーフになっています。そして家々のバルコニーや街路にあふれる熱帯の植生は、写真やボタニカルな絵柄としてL’Usineのアイデンティティの一部になりました。

さらにriceのアートディレクションのもとL'Usine Journal（ルージン・ジャーナル）を発行。新しいアイデンティティを紹介すると共にL’Usineにインスピレーションを与えるサイゴンの人々を、写真家Tuan Frが撮り下ろしています。ウェブサイトでは絶え間なく変化するこの街をうつしたイメージのなかで、暮らしにとけこむL’Usineのプロダクトやお店が表現されています。またリブランディングのローンチにあわせてサイゴンで活動するクリエイターRobin and Cakoと映像も製作しました。